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看護師です。やりがいがありません【回答:モチベーションの源泉を考えましょう】

ご相談

匿名希望さん(20代・看護師)

初めまして。
看護師3年目の女です。

仕事のやりがいについて相談させてください。

私は今、看護にやりがいを感じていません。
努力ができません。
仕事がつまらないです。

でも本当はもっと頑張りたい自分がいます。
学生の頃はあんなに勉強していたのに。
カッコいい看護師に憧れていました。

理想とのギャップが苦しいです。

どうしたらやりがいを持てますか?
どうしたらもっと頑張れますか?
どうしたら仕事が楽しくなりますか?

先輩方のアドバイスを聞いてみたいです。
どうぞよろしくお願い致します。

回答

神山貴子さん(37歳・看護師)

匿名希望さん、こんにちわ。
お気持ち、とても分かります!

私も過去に同じような悩みがありました。
仕事を楽しめない時期がありました。

職場を退職して、苦しい時期でした。
そして私と同じように苦しんでいる同性代がいました(病院の同期、看護学校の友人)

そうした人たちを見ていて「働くモチベーション」には4つのパターンがあると気が付きました。

1.起業家タイプ
2.職人タイプ
3.勤め人タイプ
4.支援者タイプ

起業家タイプのモチベーションは「夢」です。
自分の仕事によって何かを変えたいと思っています。
明確なビジョンを持っており、それに向かって進むタイプの人達です。
この人達は「どんな仕事をするか」よりも、「何を成し遂げられるか」に重きを置いています。
プロセスよりも結果を重視しています。

職人タイプのモチベーションは「スキルアップ」です。
「自分は何ができるか」を重視しています。
自分の成長が何よりの楽しみで、専門職としての誇りを持っています。
腕を磨いて「私って凄くない!?」と酔いしれるのが幸せです。

勤め人タイプのモチベーションは「お金」です。
「お金のため」と言われるとイメージ悪いかもしれませんが、仕事よりも家族や趣味を大切にする人達です。
「どんな生活を送れるか?」を重視しています。
「どんな仕事をするか」「何を成し遂げられるか」にも興味はありますが、第一はプライベートです。
病院の指示には素直に従います。
給料アップは大きなモチベーションになります。

大半の看護師はこの勤め人タイプです。
真面目な人が多く、組織にとっては大切な人材です。

支援者タイプのモチベーションは「他人のサポート」です。
「誰と働くか」「何をしてあげられるか」を重視しています。
患者さんを助けたい、上司や同僚を手助けしたい、後輩の成長を見守りたい。
困っている誰かのサポートが何よりのモチベーションになります。
縁の下の力持ちであり、組織には不可欠な人材です。

起業家タイプは、夢に向かって走る人。
職人タイプは、自分の成長を楽しむ人。
勤め人タイプは、プライベートを充実させたい人。
支援者タイプは、誰かを応援したい人。

簡単にまとめると、こんな感じです。
「夢、職、金、愛」みたいなものです。

匿名さんは、ご自分がどのタイプだと思いますか?

「たぶんこのタイプかなぁ~」と、曖昧でも大丈夫です。
「1つのタイプにだけ属する」わけではなく、「複数のタイプに属する」のが一般的ですから。

自分の傾向が分かるだけで、対策は立てられます。

起業家タイプは、夢が無いと頑張れません。
職人タイプは、自分が成長できないと頑張れません。
勤め人タイプは、プライベートが犠牲になると頑張れません。
支援者タイプは、応援したい人がいないと頑張れません。

何となく心当たりありませんか?

もちろん働くうちに分かってくることもありますし、変わってくることもあります。
職人タイプだったけど、結婚して子供ができれば、勤め人タイプになる人は多いです。
プリセプターをしているうちに、支援者タイプに目覚める人もいます。

例えば、私は「起業家タイプ」だと思っていました。
若かりし頃、看護部の組織改革に生きがいを持っていました。

しかし挫折しました。
私には組織を変えられませんでした。
偉くならないと組織は変えられませんが、偉くなるには自分を変えなければいけません。
それは「組織に染まる」という意味でもあります。
そうなれば改革もできなくなるのです。
自分の力の無さを痛感させられました。

私は敗れ去り、勤め人タイプになることを求められました。
でも、組織から違うタイプを求められるのは、想像以上の苦痛でした。
結果として私は、新卒から10年勤めた病院を辞めました。

匿名さんはどうですか?
自分と違うタイプを求められていませんか?

勤め人タイプなのに、職人タイプを求められたり。
職人タイプなのに、支援者タイプを求められたリ。

看護師にはよくある話だと思います。

でも。
それは退職の時期だと思うのです。

組織が望むあなたと、あなたが望む働き方にギャップがある状況なので。
それは誰も幸せにならない状況です。
誰かが不幸になります。

さて。
私が何が言いたいかというと、たった1つです。

・性格に合った職場を選ぶこと

これはとても大切です。
例えば、訪問看護ステーションを起業する場合。
創業には「起業家タイプと職人タイプ」のコンビが最適だと言われています。
起業家タイプは、地域の問題に着目し、その問題解決がどのくらい価値あるのかを考えるのが得意です。
職人タイプは、その問題を解くのが得意で、それが難しいほど燃えるような人達です。
事業スタートにはこのコンビがバッチリ合うのです。
別の業界ですが、アップル創業者のスティーブ・ジョブズとウォズニアックは、まさにこのコンビです。

逆にダメな例として「職人タイプと勤め人タイプ」のコンビは最悪だと言われています
職人タイプはプライベートを犠牲にしてまで働くのに対して、勤め人タイプはそこまでの気持ちを持っていません。
お互いの価値観が180度違うのです。
「私はこんなに働いているのに、こんなに勉強しているのに、なんであの人だけ、不公平だ」と軋轢が起こります。
そして結局は、その職場における少数派が、居心地の悪さを感じ、辞めていきます。

大きな病院ほど、職人タイプで成り立っています。
目標やラダーが過剰だったりしますよね。
ここに勤め人タイプの看護師が入れば、苦しむのは当然です。
退職するには十分な理由になるでしょう。

他の例として「起業家タイプと勤め人タイプ」は、相性が良いと言われています
モチベーションの源泉は違えど、「目的のためには、仕事にこだわらない」からです。

さらに「職人タイプと支援者タイプ」も相性が良いと言われています。
「周りの期待に応える」というモチベーションが一致するからです。
難しい問題に最前線で戦う職人と、それをサポートする支援者という構図も成り立ちやすいです。

もし転職するのであれば、次の職場はシッカリと下調べてしてみてください。
ご自分の性格に合った職場を探してみてくだい。

それには例えば、転職サイトが使えます。
登録後に担当者が付いてくれ、病院の内情を調べてくれます。
過去にサポートした看護師から、内情を聞き出してくれます。

どんな経営者か、どんな上司か、どんな同僚がいるか、どんな仕事をするか、どんな評価方法か、どんな待遇か。
これを知るだけで転職の失敗はグンと少なくなります。

それに大手転職サイトであれば、単純に求人の質が高いです。
例えば「看護のお仕事」は、日本最大手ですが、クローズ求人は一度は見ておくべきです。
売れ残りのハローワークとは、まったく別の求人が見れます。

「看護のお仕事」は、20代~30代の若手看護師のサポートに力を入れているので、匿名さんなら歓迎されると思います。
37歳の私ですら歓迎してくれましたので。

最後になりますが。
楽に働ける職場は必ずあります。
無理に頑張らなくても、自然に頑張れる職場が必ずどこかにあります。

それを上手に探してみてください。
見つかれば人生イージーモードになりますので。

それではお体にお気をつけて。
(^^)