【看護師】主任を降りたいです。でも引き留められています【無責任?】
ご相談
A.Sさん(30代・看護師)
初めてメールいたします。
役職のことで相談させてください。
主任になって1年経ちましたが、正直辞めたいです…。
管理業務や下の子達の教育だけではなく、前と同じように担当患者を持たされています。
忙しすぎる上に、下の子達は思うように動いてくれず、毎日が必死で精神的にも参っています。
(悪口も言われているようです)
このままでは精神的に病みそうなため、師長や部長に相談はしています。
でも「慣れたら楽になる」「今は代わりの人がいない」と言われ、主任を下りるのは、どうにも無理そうなのです。
力不足が原因なのは、私自身よく分かっています。
私はダメな人間なのも分かっています…
主任は荷が重すぎました…
これ以上は難しいです……
でも頑張って耐えるしかない現状です。
どうしたらいいと思いますか?
回答
山辺(40代・女性・師長)
こんにちわ。
山辺と申します。
主任は想像以上に大変ですよね(><)
辞めたくなるのは無理もないです。
おそらく主任を任されたということは、看護師として優秀な方なのだと思います。
でも「もう少しだけ肩の力を抜いてみては?」と思うのです。
実際、主任を降りる方は多いです。
平に戻ったり、異動だったり、転職だったり。
表向きの理由は、体調や家庭の事情など差し支えないものですが、本当は「主任が重荷」という方が大半だそうです。
私の夫は、某医療法人の人事で働いており、そうした内情をよく聞いています。
もちろん組織の都合は、考えてしまいますよね。
迷惑がかかるんじゃないかと。
後任選びは大変だと思います。
主任はみんなやりたがらないですから。
主任が大変なのは、看護師なら誰もが分かっています。
人事の旦那いわく「主任選びは、生贄(いけにえ)選び」だそうです。
主任は理不尽なポジションです。
それを受けたあなたは、責任感の強い方なのだと思います。
「受けたからには頑張らなきゃ…」と、お考えなのではないでしょうか?
でも。
主任が続けられないのは、あなたの責任ではありません。
タイミングが悪かったり、周りのサポートが悪かったり、病院文化や業務内容自体が悪かったり。
それは本来なら、組織が負うべき責任です。
でもあなたは「私の力が足りなかったから」とお考えのようです。
そうした責任感は、成長に欠かせない能力だと思います。
しかし。
それが人生の足かせになっていませんか?
あなたは、それに気が付いるのではないでしょうか?
だからこそ勇気をもって「主任を降りたい」と伝えたのではないでしょうか?
あなたは自分で気が付くことができる方です。
社会人としても優秀な方なのだと思います。
でも私があなたに同情してしまうのは、その貴重な気づきが「代わりがいない」と簡単に否定される環境にあることです。
おそらくですが、そうした職場では主任を降りた後に肩身の狭い思いをするでしょう。
実は私も過去に主任を降りたことがあります。
何とか耐え続けましたが限界が来てしまい、必死の思いを何度も上司に伝えて、平になることができました。
ですがその後は辛いものでした。
出来損ないの看護師と陰口を言われ、それまで慕ってくれていた後輩たちが離れていき、部長や師長からは無視され続け、人事評価はずっとE評価でした。
主任を降りてからは、自分の存在価値を否定されているような感覚でした。
こうした冷遇を、想像したことはありますか?
残念ながら、日本の組織はレールを外れた人間に対してとても残酷です。
でも私達が幸運なのは、看護師であることです。
レールを外れようが、生きていく道はいくらでもあります。
私達は仕事のために生きているわけではありません。
極論を言えば、自分や家族や周りの人たちの幸せのために生きています。
だからこそ、もう少しだけ緩く生きてみてほしいのです。
主任を降りても、看護師として終わる訳ではありません。
今の病院を辞めても、生きていく道はいくらでもあります。
たぶんその道は、あなたが思う以上に沢山あります。
私が自分を幸運だと思うのは、辛い経験をしながらも、それが糧となり今の職場で働けていることです。
Eという最低評価を受けた私ですが、今の職場ではそれなりに評価をして頂けており、師長という役職も任されています。
あなたがしてきた辛い経験は、報われる時が必ず来ます(必ずです)
今回は運悪く、何かが合わなかったのです。
もちろん「主任はもうこりごり」だと感じているのであれば、次の職場選びでそう伝えればいいのです。
私は面接も担当しますが、そうした方は結構多いです。
むしろ優秀な方ほど「役職NG」という傾向があるようにも思います。
優秀な方ほど、若くして役職を任され、苦い思いをしているようです。
実は、私も昔「主任はやりたくない」と伝えて今の病院で働き出しました。
それはしっかりと配慮して頂けました。
でも時間が経つと「もう一度チャレンジしてもいいかな」なんて思ったのです。
自分に力が付いたのもありますが、この上司の下なら、このメンバーなら、という環境面が大きかった気がします。
事実それは当たっていました。
私が再び主任として働き、師長にまでなれたのは、間違いなく周りのサポートがあったからです。
あなたにも「また主任をやってみようかな」と思う時が来るかもしれません。
でもそれは今の職場ではないと思います。
今のまま主任を続けるか?
新しい道を探してみるか?
私は新しい道に進んで本当に良かったと思っています。
もし転職しなかったら、今の幸せは手に入っていません。
でも安易な転職はダメです。
特にハローワークやネット求人はダメです。
売れ残り求人です。
良い病院ほど求人を出しません。
人が辞めないですし、応募が殺到するからです。
そうした病院の面接会場に行ったことありますか?
「え?何かのイベント?」と間違うほど大勢の求職者が集まります。
もちろん倍率が高く内定は難しいです。
でも働く価値のある病院です。
そうした病院を探すには、コネや人脈を使ってください。
もしくは転職サイトを使ってください。
私は、お世話になっていた先輩からオススメされた転職サイトのクローズ求人で運よく決まりました。
一度はそうしたクローズ求人を見たほうがいいです。
例えば、「看護roo!」などはクローズ求人が豊富で有名です。
私もここを利用しました。
こうした転職サイトのクローズ求人を見ると、ハローワークとの違いがよく分かるかと思います。
世の中、看護師不足だとは言われていますが、全く困っていない病院もあります。
そうしたホワイト病院をぜひ見つけてください。
一歩の勇気です。
応援しております。
あなたが幸せになれることを願って。
m(__)m